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涙の意味が変わるとき─瑠璃色の地球

『瑠璃色の地球』─涙が微笑みに変わる瞬間を、そっと分け合うということ

松田聖子さんの『瑠璃色の地球』には、
“泣き顔が微笑みに変わる瞬間の涙を、世界中の人にそっと分けてあげたい”
という印象的な一節があります。

この言葉に触れたとき、私はふと、
「必ず微笑める時がくる」
「涙するほど辛い経験も、いつか語れる日がくる」
そんなメッセージを受け取ったように感じました。

涙は、いつも同じ意味を持っているわけではありません。
苦しみの涙もあれば、悔しさの涙もある。
そして、穏やかさや喜びがこぼれたときに流れる涙もある。
その“涙の質の変化”こそ、この歌がそっと語りかけてくるものなのかもしれません。

パニック障害で苦しかった頃の涙

私自身、パニック障害で心が弱っていた時期がありました。

周りには平静を装いながら、
内側では不安が渦巻いていて、
「どうして自分だけこんなに苦しいんだろう」と思いながら過ごしていた日々。

本来の力を発揮できず、
思うように動けず、
悔し涙したこともありました。

あの頃の涙は、
“どうにもならない現実に押しつぶされそうな涙”
だったように思います。

涙の質が変わった瞬間

けれど、時間が経ち、少しずつ心が回復していく中で、
涙の意味が変わっていきました。

穏やかに過ごせる時間が増えたとき、
ふと「ああ、生きててよかった」と思える瞬間が訪れる。

そんな時に流れる涙は、
あの頃の涙とはまったく違うものでした。

悔しさや不安からではなく、
「日常の穏やかさ」を感じられることの、安堵や喜びからこぼれる涙。
その涙を感じたとき、
私は初めて、過去の苦しみが“無駄ではなかった”と心から思えたのです。

経験が誰かの希望になるということ

『瑠璃色の地球』の歌詞にある
“泣き顔が微笑みに変わる瞬間の涙を、そっと分けてあげたい”
という優しさ。

それは、
「自分が経験した痛みや涙が、誰かの希望の種になるかもしれない」
という、静かで深いメッセージにも感じられます。

私自身、苦しみの涙を知っているからこそ、
微笑みに変わる瞬間の尊さも知っている。

だからこそ、
同じように苦しんでいる誰かに、
「大丈夫、必ず微笑める時がくるよ」
とそっと伝えたくなるのかもしれません。

涙は、人生の色を変えていく

涙は弱さの象徴ではなく、
人生の節目にそっと現れる“色”のようなもの。

苦しみの涙も、悔しさの涙も、
そして嬉し涙も、
すべてがその人の人生を深く、豊かにしていきます。

『瑠璃色の地球』が描く世界は、
そんな涙の変化を優しく包み込みながら、
「あなたの涙も、いつか光に変わるよ」
と語りかけてくれているように思うのです。

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